インタビュー

看護師
 森嶋 ひとみ
 澄川の丘・真駒内の丘

看護師として介護の世界で働くきっかけはあったのですか?決めてはなんだったのでしょうか?

療養型の病院で働いていた時は、なにかしらの病気に付随した認知症の方を看ていましたが、介護施設としてのグループホームやデイサービスと言われる施設での勤務は今回が初めてになります。病院勤務だった時は1日仕事に追われて、あっという間に勤務時間が終わり帰宅する日々でした。もともと自分自身が、おじいちゃん、おばあちゃんっこでもあり、利用されているみなさんとゆっくりお話ができるような場所で働きたいという思いがあり、介護施設で働く転職を決意しました。

転職に対しての不安はありませんでしたか?

病院から介護施設への転職の不安はもちろんありました。施設ではホームに入居されているかた、デイサービスを利用されている方々の健康管理が仕事。ということなのですが、具体的にどういう動きになるかは実際に働いてみるまで解りませんでした。施設での医療行為は限られているので、みなさんの日々の体調変化に気付いて、介護スタッフや連携している病院の先生に情報を伝えたり対応していかねばなりません。プレッシャーは多いので、未だに不安なことはあります。

(左)介護スタッフと共に介助することももちろんある (右)利用者さまの血圧を計って日々の健康管理

看護師として心がけていることは何ですか?

施設では介護スタッフから相談されることが多いです。介護しているみなさんは、日々利用されている方と接しているので、看護師として「こういう風にして欲しい」ということを介護スタッフに寄り添って伝えています。一方的に看護的要望を伝えることは簡単なのですが、介護スタッフのみなさんは生活上の仕事(食事介助や入浴介助、排泄介助など)があること理解しながら負担にならないように伝えたいと思っています。お薬1つ使うにせよ、「1日2回塗布」とある場合、介護スタッフのみなさんが「どの時間が塗りやすいか?」と仕事の様子をうかがって、1日の生活のなかに組み込んでもらうこともあります。看護師としての自分が行くと安心してもらえるように、バタバタしている状況の時でも自分は冷静にしなきゃと心がけています。

病院からくる薬はしっかりチェック

入居者さま、利用者さまに対して取り組みは?

はじめの話かけは、とても大事です。表情は明るく、目線を合わせたり、相手の好きそうな話題をお話したりしています。最初から警戒をもたれてしまうと、その後の関わりが難しくなることもあるので最初の印象は大事にしています。認知症が進むと信頼関係が無いと入浴拒否されることもあるので、相手との関係は大事に育てています。着替えの拒否をされる方がいる時は、できないで終ってしまうのは悔しいので、介護スタッフと一緒になってできることはお手伝いさせて頂きます。

利用者さまのことを知るにはお話が一番。このお話をする時間がとても楽しそう。

看護師だからこそ、介護の世界でできることはなんだと思いますか?

普通に生活をしているなかで、ちょっとした変化を気付いて早期発見をし、すぐ治療に繋がって治ることは良いにこしたことはありません。介護スタッフと共にお互い連携しながら、健康管理はしっかり看護師がしていくからこそ、介護スタッフにも安心してもらえたらと思います。今まで数名を施設で看取らせてもらいましたが、ご家族のみなさんの要望を聞き取り、汲み取りながら「最期がここで良かった」と思ってもらえたらと思います。